何が変わったか
このMarket Watchでは前回までSuperform、TAU、Clearstar、Beefy、Aerodromeを中心にCoinbase発行のNVDAc、AAPLc、METAc、GOOGLcを追跡していた。今回、同じBase上でST0xのwtNVDAにもAerodromeの流動性・利回り市場が成立していることを新たに監視対象として捕捉した。これは2026-09-02に新規ローンチしたとの主張ではなく、従来の監視対象から漏れていた並行市場を新規発見したという意味である。DeFi Terminalの観測近接値ではAPYの約3分の2がswap fee等を反映するbase yieldで、Coinbase cAssetsのAerodrome poolでしばしば見られるreward主導の構成より、表示上はfee寄りの利回り構造だった。
なぜ重要か
Base上のtokenized stock市場がCoinbase B20だけでなく、別issuerであるST0xにも流動性・利回り・composabilityを広げている。ST0xはwtNVDAをBase上のvault wrapperとして説明しており、vvveityの公開ドキュメントではST0x株式トークンを別tokenのquote assetとして使うstock-paired launchpadが稼働し、wtCOIN、wtMSTR、wtSPYMについてEuler担保利用やHydrex rewardも案内されている。tokenized equityが単なる保有資産からLP、quote asset、担保へ広がる並行スタックの形成を示す。ただしUSDC/wtNVDA LP自体のTVLは約3万ドルに過ぎず、現時点では小規模市場である。
根拠
- DeFi Terminal — USDC-WTNVDA Aerodrome Slipstream — 観測時に近い更新値として、BaseのAerodrome Slipstream USDC-WTNVDAはAPY 86.26%、base 57.65%、reward 28.61%、TVL約31,800ドルと表示された。
- DefiLlama — wtNVDA RWA dashboard — DefiLlamaのwtNVDA画面ではAerodrome Slipstream USDC-wtNVDAがTVL約28,642ドル、APY 131.37%、base 95.24%、reward 36.13%と表示され、DeFi Terminalとの間に大きな更新差が確認された。wtNVDAはST0xのNVIDIA連動tokenized equityとしてBaseに展開されている。
- ST0x — Tokenized NVIDIA market — ST0xはwtNVDAをBase上のvault wrapperとして説明し、NVIDIA株へのオンチェーン価格エクスポージャーを提供するasset tokenへの請求権を表すとしている。
- vvveity documentation — Stock-Paired Launchpad — vvveityはBase上のST0x tokenized stocksをquote assetにするUniswap V4 launchpadを公開し、wtNVDA、wtCOIN、wtMSTR、wtSPYM等を列挙している。またwtCOIN、wtMSTR、wtSPYMはEulerで担保利用でき、HydrexでHYDX rewardsを得られると説明している。
留保
DeFi TerminalはDefiLlama由来データを利用しているため、86.26%と131.37%の差は独立した二つのオンチェーン測定ではなく、更新時刻・キャッシュ・集計処理の差である可能性が高い。APYは短期間のswap feeとAERO rewardを年率換算した変動値であり持続性を示さない。USDC/wtNVDAのTVLは約3万ドルと小さく、concentrated liquidityのrange外れ、impermanent loss、slippage、reward変更、smart-contract riskがある。DefiLlamaはwtNVDAについて公開reserve attestationが確認できないとしており、ST0xの法的構造ではtoken holderは発行体に対する契約上の債権者として扱われる。vvveityのEuler担保・Hydrex rewardの記述はST0x ecosystem全体のcomposabilityを示すもので、USDC/wtNVDA LPそのものの追加利回りを意味しない。
開示
本稿は公開市場の観測記録であり、売買推奨ではありません。